カラミータDue改造シリーズ【第6回】
自宅のPCが調子が悪くなってしまい久々の更新になってしまいました。
巷でよく聞く、ホイールを変えると走りが劇的に変わるという話。速度に対する影響力はフレームよりもむしろホイールの方が大きいそうです。
そこで今回、ホイールを純正品から手組ホイールに変えてみました。
その考察過程を書いてみます。相変わらず後追いで書いています。
内容が長いので前・後編の2部構成とし、今回は【考察編】のみに留めます。
1.完組ホイール対手組ホイール
まず最初に考えるのが、完組なのか手組なのかということ。
予算としては一般的なホビーライダーが最初のホイールに支出できる目安として、5万円前後を想定します。それ以下ではわざわざ交換したメリットが薄く、それより高くなると知識が無いのでいきなり手が出せないためです。(多くの人は初期ホイール→5万円程度のホイール→10万円以上のハイエンドアルミホイールもしくはカーボンホイールという過程を経ると思われる。)
さっそく5万円程度の完組ホイールをリストアップしてみます。
2.比較候補リスト(完組ホイール)
① ↓シマノ WH-6800 実売価格:35,000円 重量1,640g
② ↓シマノ WH-RS81-C24 実売価格:55,000円 重量:1,500g
③ ↓フルクラム RACING3 2WAY-FIT 実売価格:50,000円 重量:1,555g
④ ↓カンパニョーロZONDA 実売価格:45,000円 重量:1,550g
このあたりが競合価格帯の比較対象になります。以下にこれらに対する比較・考察を書きます。
3.シルバーホイール絶滅の危機?
比較対象を見ていて思ったのは、クロモリに合うシルバーのシンプルなホイールがないということです。
カーボンフレーム全盛の今、フレームに合わせた黒いホイールや現代的なグラフィカルなデザインのホイールがほとんどになっています。加えてシルバーのハブもなく、基本黒くなっています。ハブについてはメジャーなところではシマノ105の5800が唯一残っているくらいでしょうか。
4.完組はメンテナンスが辛い
補修時の対応を考えます。スポークが折れた場合、手組であればスポークを取り寄せて折れたところを交換すれば済みますが、完組はメーカー修理が基本で手間とお金がかかります。加えてスポーク本数が多い手組は1本くらい折れても旅先から帰ってくることはできますが、完組では20本程度と少ないので乗れなくなります。
また、ホイールのフレについてですが、完組はスポーク数が少なくスポークテンションが高いためフレが出やすいです。また、その際の修正に技術と経験を要します。一方、完組ホイールはスポーク数が多くテンションも比較的緩いのでフレ取りがしやすいようです。
5.重量比較
見た目とメンテナンス性はさておき、重量面ではどうなのか?最も気になるところです。
純正ホイールは1,900gもあるので違いを感じやすいと思われます。一番気になるのは、手組ホイールでは重くなってしまうのでは?ということでした。
このため、今回想定したホイールの重量を調べてみました。(各パーツの選定理由については後編で書きます。)
リム(フロント):Mavic オープンプロ 430g
スポーク(フロント):CX-RAY 139g
ハブ(フロント):tradizione zero 76g
リム(リア):Mavic オープンプロ 430g
スポーク(リア):DT SWISS COMPE 1.8×2.0 191g
ハブ(リア):tradizione zero 245g
ニップル(前後共):アルミニップル0.3g×64個 20g
合計1,531g。(リムテープ,クイックリリースなし)
この数字はシマノのRS81より31g重く、Racing3,Zondaより20g以上軽い。重量も決して重くはないということが分かります。(むしろ前後共CX-RAYで組めば1,479gと1,400g台もありうる。但し財布は死ぬ)
上記の選定ならば金額としては工賃を除き55,000円といったあたりで可能となり、おおよそ予算の範囲内と言えそうです。(やや強引)
6.剛性比較
剛性の比較は現実的には、複数を乗り比べてみないと難しいです。筆者にそのような環境がないのでウェブ上の情報から推測すると、一般的に言って、完組ホイールは手組に較べて剛性を高くできる長所があります。RACING3やZONDAあたりはなかなかの剛性を持っているようです。ドイツのツアーマガジンがリムに重量をかけるベンチマークテストを行っていますので参照。
剛性を高くできる理由は、某有名ブログなどを見て頂いたほうが分かりやすいですが笑、おおまかに言うとメーカーによってパーツや組み方を専用設計化することで重量あたりの剛性の最大化ができるためでしょう。手組ホイールはこの点では敵わないです。ただし、今回の5万円程度の価格帯では手組でも組み方次第で近い剛性は出すことができるようです。それに、そもそも筆者は今回のホイールにレースのみならずロングライドや通勤など幅広くカバーできるものを想定しているため、ハイエンドクラスの過剰な剛性は必要ないと考えています。つまり剛性では完組に軍配が上がるが、今回についてはそこまで重要ではないという結論です。
7.まとめ
ここまで、見た目、メンテナンス性、重量、剛性で比較してきましたが手組も悪くないということが十分に分かりました。
次回でより詳細なパーツ選定理由やお店への依頼、届いたホイールのインプレについて書きたいと思います。
コメントを残す