2018年も終わりに近づいて来ている。このあたりでシーズンを以下の3つの構成に分けて振り返っていきたい。

  1. シーズン全体の振り返り
  2. 印象に残っているレースに対する振り返り
  3. 練習の振り返り

1.シーズン全体の振り返り

石の上にも3年ではないが、2018年でJBCFに本格的に参戦して3年目になる。今年は結果を求めて走った1年だった。ここで年初に掲げていた目標を思い出してみよう。

・JBCFのE1レースで入賞(6位以内):一応鴨川にて入賞は達成。

・ニセコクラシック140km 6位以内:年代別8位のため未達成。惜しかった。

・秩父宮杯エリート 6位以内:8位のため未達成。これまた惜しかった。

・ジャパンカップオープン50位以内:61位のため未達成。完走はしたので半分くらいは達成ようなもの?(甘)

達成率1/4か。なんだかんだ結構ハードル設定が高かったな^^;

出場は合計13レースで入賞は4回、優勝が1度も無かったのはちと寂しいけど、出てるレースのレベルを考えればまぁ良く走れた方かなと思う。

走りそのものとしてはここ3年で間違いなく一番強くなれたシーズンだった。フィジカルはE1上位を争うレベルまで持ってこれた気がする。

ただそれでもレースに出てみるとまだまだ足りない部分は多い。入部選手が「現状維持は退化である」って講演会で言ってたけど、そういう気持ちでいないとだめなんだろうな。そこは肝に命じておこう。

2.印象に残っているレース

次に印象に残っているレースを個別にピックアップして振り返っていきたい。良い意味でも悪い意味でも含めて。

鴨川クリテ

E1クラスで初の入賞ができた!組分けで人数が少ないのであれだけど、まぁ入賞は入賞なので^^;年初に掲げていた目標のひとつはクリアできたので本当に良かった。一応E1入賞という実績はついた笑 また、これでE1残留が確定したのも大きかった。以降気持ち的にリラックスしてレースできたので。(※E1入賞=ポイントに関わらず残留というルールになっている)

JBCF宇都宮クリテ

このレースに関しては、落車は残念だったけどレース参戦に対する考え方の転換点として意味があったかな。危険なレースには出ないようにしようということで。JBCFはレベルの高さという意味ではホビーにはない魅力があるけど、拘束時間の長さや短時間レースによるリスクも含めると正直微妙だと思う。来年はやり方を変えるような話もあるけど、今後参戦するかどうかはこの変化を見極めてから決めたいと思っている。

ニセコクラシック

本格的な山岳を含むロードレースということでコース的にも内容的にも満喫できたレースだった。北海道の雄大な自然を走るダイナミックなコースに、ハイレベルな面子でレースそのものをとても楽しめた。結果としてはたいしたことは無かったけど、思い出に残るレースになったなと思います。観光も楽しかったし、また走りたいレースの一つだな。

秩父宮杯

2018年では内容的に最も力を出し切れたレースかなと思う。参加選手のレベルの高さに対して考えれば大きな手応えがあった。ここまで練習するとこのレベルまでやれるようになるんだ、という実感が得られた。このレースの意味は大きかった。

ジャパンカップ オープン

個人的目標のひとつである『完走』が達成できた。低い志ではあるけど、ハードルのひとつはクリアできたかなと。欲を言えばもう少しレースそのものに参戦したかったけど、このレースはやはり厳しい。まだまだ足りんぞ~、と教えてくれる自分にとって先生のような存在である。

ツールドひたちなか

初めて『逃げ切る』という経験ができたのは大きかった。戦略の幅がひとつ広がった。茂木でも積極的に仕掛けることができたのはこの経験があったから。ゴールスプリントを待っているだけでは受け身のレースになってしまう。それを打破してレースの戦略性、選択肢を広げられたのは大きかった。やはりロードレースは動いて展開を作った方がより面白い。次は自己満足ではなく結果を求めて無駄なく動けるようになりたい。

3.練習の振り返り

最後に練習の振り返り。これまでとの違いを中心に考察していきたい。 以下はstravaによる月間練習距離をまとめたもの。

2018年合計14,618km 合計443時間であった。ちなみに昨年は

2017年合計9,389km  合計306時間 であった。参考にリンクを貼っておく。

前年度比にして距離155%増、時間144%増である。今年は練習の量・質ともに非常に良くやれたと思う。

stravaによると12月末までの時点で月平均1,218km走っていたようだ。しかし 1日あたり平均1.2時間自転車に乗っているとかやべえ奴だな。

月平均1,000kmを下回ったのは風邪で大きく体調を崩した2月とニセコ前でテーパリングしてた7月だ。傾向として月1,000km以上乗れているとレースに出てもベースの部分で不足を感じることはなかった。

おそらく短時間なJBCFを戦うだけならこれほど距離を走る必要はないのだろう。5分の出力とスプリント能力だけ磨いとけばそれなりの結果は出せてしまう。

ただそれだと底の浅い選手になってしまう気もした。入替戦の結果を見ても、このやり方ではプロツアーやニセコ、沖縄などのビッグレースに対して戦うには限界がある。JBCFだけならそれでいいんだけど、自分の目標はそこだけではないので。

今年練習のやり方を変えて正解だったと思うのは、ベーストレーニングの増加。週末にL3領域(200W位)で3,4時間淡々と走り続けることでベースの部分が大幅に強化された気がする。特に有酸素運動能力と持続力が伸びたかな。

選手の能力をピラミッド状に例えた時に、以下のような図に表すことができると思う。

L3域はその底辺を拡大するイメージのトレーニングだ。しっかりした土台があってこそ、より上位のL4,L5の能力が発揮されると思う。逆に土台がしっかりしていないと、インターバルで上段だけ高く積み上げても不安定になり、力を十分に発揮できない、そんなイメージを持った。

基本的にこうしたL3域、3,4時間の朝練をする時は朝食は何も食べないでスタートすることが多い。なるべく体の中に貯めたエネルギーを燃焼させるようにした。その結果、エネルギー効率が良くなったのか以前よりも長時間のレースで脚が保つようになった。

おまけで体重も減ったかな。家での夜ローラーの際もアップを兼ねて40分程度はL3域で脚を回すようにしている。

強度が低いので疲労感がそれほど残らないのも良い。疲れていても意外と200W程度は出せるもので、リカバリーを兼ねて行うことも多々あった。この領域は全体として前と比べて一番練習量が増えた部分。

一方で、ピラミッドの頂点となるL5,L6の高強度の練習は実はそこまで増やしていない。以前と同様に週に1,2回のインターバル練を行った。ここは量というより質が大事なのだと思う。体へのダメージの大きさから言ってもコンスタントに積み上げるには頻度に限界がある。

サボらずマイペースに通年続けた結果、最大値はじわじわ上がった。一例としてあげると5分のローラーにおける出力で言うと2017年329Wだったのが約3%向上し339Wとなった。体重も減っているのでPWRで言うと相対的にもう少し上がってるか。

正直言ってこの手のインターバル練は本当にきついので、ある種の精神耐性みたいなものが必要で、苦手な人には耐えられないのだろう。自分はそこまで抵抗はないんだけど。いずれにしても選手として強くなりたければ絶対に避けて通れないのが高強度メニューである。

ただ、これだけを繰り返しやってても頭打ちになる。ピラミッドの頂点の部分を決めるメニューだけど、頂点をより高くするためには、より大きなベースが必要な気がしたので上述のようにL3領域の増と繋がっていった。

L4強度の重要性について。これはピラミッドの中段をなすメニュー。上記のL3低強度とL5,L6高強度の練習だけだと、その間の領域に対する練習が欠けてしまう。ここを埋める練習が必要で、それを可能にしたのが自分の場合はzwiftレースだった。

だいたい1レースで30~50分間平均で250W~270Wみたいな内容になる。これは実際のE1レースと近い負荷感覚だと思う。頻度としてはだいたい週一回程度行った。単なるローラーでは精神的にきつくて無理だけどzwiftだと競争効果があってこなせちゃう。

結果としては、L3のボリューム増とL4zwift練が効いていたのかな。元々インターバル練はよく行っていたのだが、より全域的にバランス良く鍛えることができたのが2018年の練習における変化であった。

これにより昨年より2段階くらい強くなれた実感があった。たいていのレースでも勝負に絡めるようになってきて、こうなるとレースがめちゃくちゃ楽しくなってくる。総じて結果としても練習としても満足の行く自転車生活が送れた1年でした。

4.2019年は?

おまけ。さて、2019年はどういうシーズンになるだろうか?

来年は個人的にいくつか重要イベントがあるので、残念ながらレース数は減りそうな見通しである。

レースの予定があるとどうしてもそれ中心のスケジュールになってしまい他のことを後回しにしてしまいがち。レースが近いのに満足な練習ができなくてモヤモヤするのも嫌なので、レース自体を減らしていく方針となった。

ただ何もないと全く乗る気が起きずそれはそれでストレス溜まりそうなので、多少は走ろうかな~とも考え中です。ヒルクライムとか地方のエンデューロ程度なら気をつけて走れば安全かな、とか。

忘れないように、遠い未来の目標の話をしておこう。今年とかではなく、10年位の間でやってみたいのはこの3つだ。

・沖縄210km 30位以内

・全日本選手権出場

・キャノンボールやブルベなどのロングライド

沖縄210は一度は本気で戦ってみたい。自転車界の甲子園。自転車乗りなら誰でも一度は、と思うだろう。

全日本は出場権得るのも大変なので記念出場だけでもしてみたいという低い志ですw完走できたら本当にすごいよな。掲げるだけならタダなのでいいでしょwもし出られたら死ぬほど練習するよね。

別にキャノンボールやブルベじゃなくても良いんだけど、ただ未知のところを気の向くまま走ってみたいという欲がある。本来自分の出発点としてはそこなので。最近そういうのやってないからなぁ。レースをやめたらブルベでもやってみようかな。

まぁ2019年はフェードアウトしないように気をつけてぼちぼちやっていきましょうかね。