宇都宮クリテリウム走ってこなかった(悲)

だいぶ空いてしまいましてすいません。落車してDNFでした。落車によるDNFは初だったのでだいぶ精神的ショックが大きかったです。

まぁ後々を考えると色々と考える良い機会になったかと。


正式名:第5回 JBCF 宇都宮クリテリウム

リザルト:E1 DNF(落車による)

公式リザルト

日程:2018年5月12日

天候:晴れ

コース:宇都宮清原工業団地内周回コース

距離:30.0km(3.0km×10周)

↑昨年と同様にド平坦なコース。道幅も広く速度域が高いコースである。

1.レースを振り返る

スタートは前から2/3ほどの位置から。マスドスタートなのでいきなりペースがあがる。コーナーでのブレーキのかかりが急なのとその後のインターバルがきつくて、ああ、クリテの後方ってこんなんだったな、と思い出す。
2周目で集団が落ち着いたあたりから徐々にポジションを上げはじめる。長い直線のイン側が位置を上げやすい。それ以外のところだと距離が短くすぐに減速してしまうので、踏んでも脚がもったいない感じ。
4周目の最終コーナーアウト側で落車があり集団が大きく2つに分断する。やばい、と思い一気に踏んで追走に入る。自分の前で1人追ってくれて2人目に入り直線終わり位で無事ドッキング。ここでかなり脚を使ったので少し回復に努める。1分も休めれば十分というところ。
これで前に上がらないと危ないと感じて5周目の直線で頑張って踏んでようやく先頭付近まで出る。その頃には5,6人の逃げが決まっており集団のペースが落ちてきたようだった。
先頭のローテに入って前方のいいところを維持するように心がける。この時ローテの流れで左側(アウト側)に下がったのが後々考えると失敗だったのだろうか。
6周目のバックストレート、その時自分は流れでアウト側にいた。集団が逃げを許容してペースが落ちたことで集団が横に広がり密集度が上がっていた。ここから先は終盤にかけての位置取り合戦に向けて集中力を高めていかなければいけない。強豪選手も徐々に集まってきた。レースはここからだと思っていた矢先だった。
自分は集団の20~30番手くらいにおり、速度としては40~50kmの間くらいだろう。なんでもないバックストレートの直線左側で、自分の前だかその前の人がなぜか落車する。
理由はまったく分からないが、集団の密度が高かったのでハスってハンドルでも取られたのか。(左端の位置でなぜそんなことになるのか不明だが)とにかく目の前で人が横転しているという事実は覆りようがなかった。左には路側帯、右には高密度の集団と逃げ場なしで、ただ突っ込むことしかできなかった。時間がスローモーションに感じた。
横転している人を飛べばワンチャン交わせるのでは、と軽くジャンプがちに背中に突っ込んだが、そんな極芸はできるわけはなく、フロントから回転して自転車ごと宙を舞った。右半身と背中で回転しながら着地すると同時に後ろから3,4人突っ込んできてぐちゃぐちゃに揉まれる。
気付くとアスファルトに横たわっていた。一瞬の出来事で怪我の程度や自転車のダメージが判断できない。ただDNFというだけはすぐに分かった。
痛みとショックからしばらくその場から動けず。モトの方から次の集団通過までには移動しないと、ということで体の状態を確認し、よろよろとコース脇に移動する。
アドレナリンが出ており痛みを感じていないだけかもしれないが、じっくりと全身を確認して思ったほどの損傷はないというのは分かった。脚の擦り傷が3ヶ所と背中全体に薄っすらとした挫傷、また強い打ち身のような感覚があった。
ただ自転車の方はフロントホイールがシュータッチするほど振れてしまっており自走できる状態ではなかった。またハンドルの右側面のアルミが大きく削れて露出していることからその衝撃の大きさを物語っていた。
自分の後ろで落車に巻き込まれたLINKの森田君と本部テントまで歩いて帰って救護処置を受けた。話し相手がいるだけ気が楽になり助かった。それからぼんやり明日のこと、これからのこと等を考えた。
今シーズンは寝る時間を犠牲にしつつもコツコツと頑張って練習してきた。その甲斐あってコンディションも良くレースが楽しみだった。その結果がこれかと思うと悲しくなった。やり場のない怒りと悲しみを感じた。気持的に折れてしまい明日のDNSを決めた。

2.反省

過去の経験からすると落車する時というのはだいたい危ない雰囲気が漂ってくるもので、その前に位置を変えるなどしてうまく避けられていた。今回に関してはあまりそういうセンサーが働かず油断していた。
結果論ではあるが、密度の薄い右のイン側にいれば避けられた落車だったとは思う。そちらなら仮に前で落車が起きても回避するスペースは多少あった。ただレースの中で完璧に思い通りの位置に居続けることはできないわけで、流れのなかで多少左右に振られることは仕方ないこととも思う。
また、よく言う「落車するような位置にいるのが悪い。」という理論を適用するなら、今回のレースでは10番手から下がってはいけなかったということだろうか。それは非現実的でもはやレースとは言えないのではないか。この競技自体ある程度プロトンの信頼感がなければ成り立たないのではないのか。
JBCFのレースを思い返してみると、これまで運良く落車には巻き込まれて来なかっただけで、レース中に落車を見ないレースというのはほぼなかったように思う。
ここまで落車が日常と化しているのはどこか異常という他ない。たまたま自分が巻き込まれなかっただけで見てみぬふりをしてきたが、いつかはこうなるだろうな、とも思っていた。その「いつか」が今日だったというだけの話だ。落車の仕方と怪我の程度からすればこの位で済んで幸運だったとも思える。

3.レース参戦に関する考察

今回のことをきっかけに、今後のレース参戦に関して考え方を変えることにする。
  • 基本的に「大人数で時間が短くコース幅の広い」レースには出ないことにする。(参加人数100人超、1時間未満など)
  • JBCFは他のレースに比べて落車のリスクが大きいので参加レースを絞ろうと思います。今後はエンデューロやロードレースなど長い時間やアップダウンを経る中で自然と人が減っていくようなレースを主体にしようかと思う。
家族や仕事あっての自転車競技であって、それらを犠牲にしてまでやるものではない。いつかはこういう切り替えが必要だろうとは思っていたので、それが今回だったということだろう。
トム・ボシス選手の書き込みを見ても分かる通り、JBCFの短距離レースは集団落車が発生する要素が揃っているように思う。
距離が短く全員に脚が残るような短距離平坦レースは、ゴール前に全員が一斉になだれ込んで来るわけで、落車が起きないわけがないのだ。これはアシストとスプリンターの役割が明確に分かれているプロとは根本的に状況が異なる。
じゃあどうすればいいか、というとこれはこれで運営の立場から考えると難しいのも分かる。距離を60km以上にすれば自然と人数が減るとは思うものの、1日に開催できるタイムスケジュールに限界があることから、この場合は同時にレースを走らせないと難しい。
ロードレースの場合は1周を長くとれば(例えば石川ロードレースのように)そのようなことも可能ではあるが、クリテリウムではなかなかそうはいかない。コース幅を極端に狭めればインターバルがかかり縦に伸びるのでそのようなリスクは減らせるだろうか。
しかし根本的に30km以下のレースというのが面白いかと言われると、自分としては微妙と言わざるを得ない。展開が生まれにくく脚の差も出にくいからだ。
とりあえず今の段階では自分で出場レースを慎重に選定するしかないように思える。自分の身を守るのは自分しかいないので。誰に文句を言ったところで、怪我や破損した機材など失ったものが戻るわけでもない。そこはあくまで自己責任の世界であることは肝に命じておきたい。

最後にひとつ自分から思うことを。落車を無くしていくには、ライダー一人一人の走行技術向上は不可欠であると思う。自分も含めて走り方に気をつけて向上させていくしかない。
運営的な観点で改善して欲しい点もあるものの、そちらだけに放り投げていては状況は何も変わらない。
走る選手一人一人が安全な走行を心がけ技術を向上させないと本質的に安全なレースにはならない。主体的にレースを作るのは選手なのだ。一競技者として安全なレースをするようにしましょう。

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