今年の目標であったE1昇格は無事果たせたが、もうひとつ大きな宿題が残っていた。
昨年初参加したジャパンカップ。まったくと言っていいほど歯が立たず、完璧に打ちのめされたレース。何もかもが足りず圧倒された。ここで戦うには自分は一体何をすればいいのか1シーズンかけて考えた。
1年間トレーニングを積んだ今年はどの位走れるのだろう?ということでこれは自分なりの期末テストである。今年は後半戦の最重要レースとして万全の準備をし、コンディションを合せて挑んだ。
2回目となるジャパンカップを振り返っていこう。
(Photo By Kensaku SAKAI)
正式名:ジャパンカップ
リザルト:オープン男子 DNF(6周目完了時点でタイムアウト)
日程:2017年10月21日
天候:雨
コース:宇都宮市森林公園周回コース
距離:72.1km(10.3km×7周)
コースは1周10.3キロで1/3が登り、1/3が平坦、1/3が下りな印象。下りは例年落車が多いので注意が必要だ。
1.レースを振り返る
昨年は5周目でDNF。これがその時のレポート。今年は完走を目標に頑張る。
オープンレースはUnityからザキさん、山倉君と自分の3人が参加。大津さんは仕事の都合がつかずDNSと残念。大野さんがチャレンジ、島崎さんが女子で出場でした。
またもや雨。今年は雨のレースがやたらに多い。俺のせいなのかw?
自分としては今年だと鴨川TT(中止だけど)、大田原クリテ、秩父宮杯、そして今日のレース。
雨自体は慣れたのでさほど問題ないし、意外とみんな気をつけるのでレースそのものは安全である。が、観戦している人が辛いのと、準備・片付け・掃除洗濯が面倒なのが本当に嫌だ。
今年は2組に別れず200人が一気にスタートするということらしく、整列の位置が重要と思いアップはせずに早めに並ぶ。ローラーが雨で滑ってしまいアップにならないのであきらめたというのもあるが、これが良くなかった。。
スタート位置は前から4,5列目と悪くない位置でスタンバイ。雨は相変わらず止まないが気温はそこまで低くない中、11時にスタートした。
(Photo By 写真館(仮))
まず最初の古賀志、の前にずるずる抜かれていく。古賀志に入ったらペースを上げよう、と思い、まだ焦らずペースでいく。
肝心の古賀志に入るが、心拍が上がりにくくてやたらにしんどい感じ。正直これほど体の反応が悪いとは予想外である。十分アップしていない影響なのだろうか。ショックを受けつつ周りから遅れながら前から2/3ほどの位置で登りきる。
やはり雨の影響で下りはみんな慎重で安全である。ただ前との差が開いてしまうのはまずい。
県道を左折したところで先頭集団は遥か先にいる。周りの選手と協調して追いたいが、ローテーションが回るというより常時棒状一列、たまに中切れといった状態で、速度域としても50km近く出ておりこれ以上ペースを上げることは難しい状況でとにかく必死に走る。
なんとか田野町セブンのあたりで集団の尻尾が3,40m先に見える状態になる。
セブンを左折後の登りで意を決して集団後方へジャンプアップを試みるが、下りが始まるまでに追いつけずにオールアウト寸前になる。近くにいたリンクの菅野選手なんかはブリッジを成功させていた。結局、後で振り返るとここが完走への別れ道であったと思う。
取り残された集団で一旦心肺を回復させつつ2周目の古賀志に備える。1周目で集団から切れるとは本当に情けないが、今それをくよくよ考えても仕方ないので、とにかく集中して走る。
2周目の古賀志も相当にしんどい。ザキさんなんかも近くにいて、ローテしながら登る。このあたりでは、前に行きたい登りの強い選手と、下り平坦を踏んで登りは休みたい人が混じっており登坂ペースが落ち着かない。
このため小集団は坂で伸びてバラバラになる。少しでも強い選手と一緒に行かねば、と食らいつきペースを保って登る。ザキさんはこの課程で千切れてしまったのかな?
2周目の下りから平坦な区間で、散らばった選手が徐々に集まってグルペットを形成する。最初は5,6人くらいだったと思う。
少しでも早い段階で良い集団に乗れた方が良いので、多少無理してでもローテして前に見える集団を吸収しに行く。セブン過ぎたあたりの登りで頑張って踏んで前に見える集団とうまいことドッキングする。結局このあたりの面子で安定的に走るようになった。
(Photo By 写真館(仮))
3回目の古賀志はその前に集団吸収のため無理して踏んだ分で余計にきつい。「なんでこんな辛いレースに出てるんだ?」などのよくある疑問を感じつつ涎垂らしながら登る。
(Photo By Sumpu Photo)
この辺からキツさはありつつも少しずつ体が動くようになってくる(遅)。その反面落ち着いたら腰の痛みを感じ始めたので、時折ダンシングを混ぜて体を伸ばしながら走る。
自分のいるグルペットの面子としては7,8人。彩北の吉田さんやコムリンの人、ヴェントスの人あたりが安定して強く牽いてくれて、あとは大学生の子とかが何人か出入りしているといった感じ。自分もローテは飛ばさずにそれなりに頑張って牽く。
(Photo By Sumpu Photo)
登りの強い選手が古賀志や田野セブンからの登りで上げてしまうので、抜け出しては戻ってくる、を繰り返している。そうなると登りで遅れたくない組は余裕を残そうと平坦で抑えてしまう。これは集団としてはあまり良くないパターン。
吉田さんなんかを筆頭に、登りはペースを落ち着かせてその分下り・平坦を踏むようにする。これで集団のペースが安定していき徐々に走りやすくなる。時折冗談も飛び出すようになり、良い感じの雰囲気に。
(Photo By 井上 和隆)
このまま淡々とペースで走り、この課程で徐々に前から溢れて来る人を吸収していく。最終的には入れ替わりつつも10人超えて練習仲間のGrowing岸本さんやウォークライドの小室さんやO2の普久原さんなんかも同一集団にいたかな。
6周目突入時でタイムリミットの先頭から10分までの猶予は1分20秒。正直なかなか厳しいタイム差だ。この周で終わりと思って残りの力を使い踏んでいく。
下り平坦できつくなってローテをあける人も出てくるので2,3回埋めた気がする。ここまで来るとみんな満身創痍なので仕方ない。頑張って走ったがスタート地点まで戻ってきて6周完了時点でDNFを告げられた。今年も最終周に入ることはできなかった。
最初の周の千切れるまでの展開はダメダメだったけど、それ以降はよく持ち直したと思う。グルペットの人達と握手してまた来年頑張ろう、と言い合う。悔しさもあるが、これは結構好きな瞬間だ。
で、冷静になってみると腰が痛すぎて自転車から降りることができず、しばらくその場で立ち尽くす。腰が攣るってあるの?なんかそんな感じ。2回目のジャパンカップ、今年も完敗です。
腰を揉みながら動けるようになるのを待つ。高強度のレースだと2時間でもこれがあるので沖縄が心配なところ。やはり周りと比べてダンシング率が低すぎる気がする。体重を有効に使えておらず力任せに無理に踏んでいるのだろうな。
2.反省
2回目のオープンレース、今年も完走ならずでした。やはり厳しいレースであることを再確認した3人。要因を探っていこう。
⚫1周目の古賀志が遅すぎる。
動くシケイン状態。さすがに今の状態で雨含めても去年より遅いのはありえない。アップが不足していた?
雨ざらしでローラーはできなくとも、鶴カンリピートでもやって心拍を上げておくべきだった。初歩的な話で情けない。秩父もそうだったけど、いきなり登るようなレースではアップは必須であると反省。
◎良い循環:登坂を前でクリア→平坦で追いつくのに脚を使わずに済む→余裕があるので登坂前に位置を上げて楽に走れる。
☓悪い循環:登坂を遅れて後ろでクリア→平坦で踏んで集団に追いつくのに脚を使う→登坂で遅れていく、の負のループ。
登坂を前でクリアする、という大前提が1周目にして崩れているようでは話にならない。力のある選手ならともかく、自分のようなレベルでは少しでも上手く走れなければ完走すら困難である。
⚫登りを大きなスパンで捉える
田野セブンの後で集団後方にドッキングできなかったシーンが強く印象に残っている。あそこでブリッジできなかったのがすべてだった。
古賀志を登りきる位置が同じくらいでも完走した選手はいる。結局このコースって、古賀志1発3分半とかも大事だけど、古賀志はもっと大きな登りの最後の一部と捉えたほうが良いのかもしれない。
つまり、ある程度長い時間負荷がかかり続けたしんどい状態で、最後の3分半で力を出せるかが大事。これは楽な状態からの3分半とは全然種類が違うので、切り取って短時間だけ練習していても対応できない。
その点で自分には、ペースを上げる前の20分とかの基本となるベースが全然足りていないんじゃないかと感じた。先頭集団の古賀志は全周回およそ3分半と変わらずに推移しているわけだけど、仮に集団に着いていけたとしても、この巡航強度の高さから古賀志3分半は現状では絶対に対応できないと思う。うまくやっても2周目には間違いなく千切れていただろう。
これをトレーニングに言い換えると、インターバルの強度は維持しつつ、レスト間で休みすぎないこと、あるいはレストではなくL3域に留めることが大事なのかもしれない。また、根本的な長い時間の20分L4なんかを鍛え直す必要がありそうに感じた。
悔しい結果とは言え、周りの面子を考えればこの結果は妥当と言えば妥当かなと感じた2回目のジャパンカップでした。来年こそ絶対に完走するぞ!
3.レース後
ザキさん家族、山倉くんと反省会。
体が冷えて店探す気力がないので、手近なろまんちっく村にある「ゆず庵」で。しもつかれ汁、というらしい郷土料理。冷えた体に染みる美味さ。。日本昔話的な汁ですな。
結局クリテには間に合わなかったけど、信者的にrapha宇都宮によっておく。
店内はこんな感じ。
ジャパンカップ限定グッズらしい。今日はお布施せずに済んだ。
帰りに温泉入って帰る。ベルさくらの湯。ここの温泉は個人的に色んなタイプがあっていいぞ~。岩盤浴(別料金だけど)があるのとサウナも3つくらいある。食事も美味い。
ここで偶然同じグルペットだった吉田さんに会って来年は絶対に完走しよう、みたいな話して帰る。こういうのも悪くないよな。
次はツールド沖縄100キロ。少しだけ体をリフレッシュさせて、再度集中していきます!
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