上半期の総決算的な意味での一戦。

このコースは総合力が問われるコースで、登坂力、テクニック、スプリント力、集団走行能力などあらゆる要素が要求される。公道を使ったロードレースである点も数少ない魅力的なレースである。

最後は力のあるものしか生き残れないレイアウトであるため、現状の自分でどこまでやれるか、その試金石として楽しみにしていた。

■リザルト

正式名:第15回 JBCF 石川サイクルロードレース

8位/91人(8.8%) E3-1 公式リザルト

42:01 TOP+00:10(S) Ave:38.8km/h

日程:2016年7月17日

天候:くもり

コース:福島県石川町・浅川町周回コース

距離:13.6km/1周×2周回

JBCF石川コースマップ

↑アップとダウンしかない、と言っていいコースを2周回。景色、コースは最高に良い。

1.レース前の準備

前日に近所を流していたら落車をやらかす。コーナーで浮いた砂でタイヤを滑らして単独落車。。骨まで逝っていないのは良かったが傷口が思ったより深く、出血ダラダラで帰ったため対向車に2度見されること何回か。治療して自転車を一通り点検する。

怪我は一般的な感覚で言えば出場は取り止めるべきレベル、自転車乗り的な感覚で言えば半々かな、というダメージ具合。しかしここを目標に散々練習してきたし、擦り傷系なら本番アドレナリンでなんとかなるだろうということで、最悪ダメそうならDNSも覚悟で会場へ向かうことに。

ローラーでアップした段階で問題なさそう。心拍も反応良く上がってくれる。実走してみて、これなら問題ないと判断。体の様子を見つつ走りたいのと、後方からでも坂でいずれ前に出られるであろうとの考えから後方からスタートすることに。

今回のレースプランとしては、勝負がかかるラスト4kmまではなるべく力を使わずに行くこと。おそらく勝負どころになるであろうラスト2kmからのアタック合戦に耐えて着いて行き、ゴールスプリントに持ち込むことである。

また、手負いの状態でさらなる落車だけは避けたいので、ある程度人数が絞れるまでは下りは安全マージンを取ることを心がけた。

2.レースを振り返る

1周目は焦らず少しずつ位置を上げていく。アップダウン区間の登り返しで楽に前に出られるので、下った勢いを利用して少しずつ番手を上げる。4km登坂での中切れは怖いのでそれまでに先頭集団のお尻あたりに追いついておき登り始まる。ペースは確かに速いけど、人数が多いのでドラフティングが効いており、正直言って先々週の試走よりずっと楽であった。集団の中で無難に1周目を終える。

2周目、最初の登りに入る前の90°コーナーで前の人が落車。(結局レース中に見た落車はこれだけだった。)速度があまり出ていないので、脇を抜けつつ登坂中の集団に急いでドッキングする。下りの前に置いて行かれるとまずいのでここは少し脚を使った。

その後ダウンヒルは人数が40人程度に絞られており、脚も揃っていることから快適な巡行となる。今日は通してペースが安定して速く走りやすい。前で逃げが決まらない程度の速度を維持して上手くペースコントロールしているのだろう。E3としてはハイレベルだ。

鋭角コーナーを右折してアップダウン区間に入ったあたりで、遅れたE2との混走が目立つようになる。集団の後方だと思っていたら実はE2グループ、ということが何度かあり、危険なので先頭がはっきり分かる位置まで一度上がっておく。先導のバイクが見えたので間違いないことを確認する。

アップダウン区間も終盤に差し掛かると、登坂前に位置を上げたい人による散発的なペースアップがかかる。サバイバルな展開で、速度も出るしコースも快適なのですごく楽しい。正直、このあたりまで怪我してることを忘れていた。左手が若干痺れているのでそれを思い出した。

人数を減らしつつ、いよいよ最後の4kmの登坂に入る。後方から集団を一通り確認すると、この段階で先頭集団は30人弱に絞られていた。ペースアップに備えて心の準備をしておく。ここからが本当のレースの始まりである。

登坂に入り前を牽いているのは、MIVROの2人が目立つ。またエルドラードの人も何人かいて手強そう。坂でぐっとペースが上がり、一気にセレクションがかかる。しかし思ったほどは強烈ではなかった。残り2kmで一旦勾配が緩むので、そこまではアタックしても決まりにくいからだろう。

残ったのは20人ほど。10番手程度につけて緩斜面区間に入る。 MIVROの人が一旦牽くのをやめる。周りの脚の残り具合を様子見している感じ?他の人も無駄脚は使いたくないのでペースが緩んだ。この隙に5番手位まで上がっておく。

緩斜面区間が終わり、勝負どころのラスト2km。ここまでは想定した通りの展開である。脚もまだ少し残っている。この先の坂でアタックがあることは明らかで、来たる「ラスト5分で350W以上出せるかゲーム」な展開に備える。

やはり坂で一気にペースが上がる。何人か飛び出そうとし、つられて集団のペースが上がっていく。これはきつい。MIVROとエルドラードの数人がさらに上げていくが、なんとかギリギリで着いていく。じわじわと締めあげるようにスピードが上がる。

そのままラスト1kmへ突入。と、ここでMIVROの人が車列の外に出て渾身のアタック。誰もついて行けない速さですっ飛んでいった。あれが岩島さんだったか。速度差がありすぎて集団は満場一致で見送った。

少し間をおいて何人かのアタックがかかる。自分も行きたいがインに入りすぎてしまい即座に抜け出せない。自分の視界内で5,6人が前を走っているのが見える。追いつくべく限界ギリギリのペースを維持するが、数mの差がなかなか詰まらない。

やがて勾配が緩む。スプリントに備えて少し脚を緩めた隙に1人に抜かれる。コーナー大外を慎重に曲がって最後のスプリント。2,3人位なら抜けるか、と思ったけど、思いのほか余力が残っておらずまったく伸びない。。結局前後は変わらずそのままの位置でゴール。前に5,6人いたよなぁという感じで終わってみれば8位だった。

3. 反省

最後の5分間がすべてなレースだった。スプリントまで持ち込もうという意識が強すぎて周りの走りに合わせてしまい後手後手の対応になりすぎた。結果論ではあるが、ラスト1kmで前に出て積極的にアタックをかける動きをすべきだったと思う。先行して粘り勝ちするような戦い方が向いているレースだった。

ただ、自分がどうこうとは別に、単純に周りの選手が強かったとも思う。MIVROやエルドラードは組織的な走りをしていて素晴らしかった。自分としては余力はなかったし、強いものが勝つレースということで、ある程度納得の結果である。

コースそのものは自分向きだっただけに、ここで結果が出せなくてとても残念。次回への参考までに、勝つためにはL5の5分間の後にL6を1分間もがくとか、そんなメニューが有効そうだと感じた。

次回はみやだHC,CR。そのまえにまず怪我を治さねばですが。。